小惑星リュウグウに記録されたアミノ酸生成の痕跡~初期太陽系における水-有機物反応のスナップショット~
概要
岡山大学惑星物質研究所のクリスチャン・ポティシェル助教らの研究グループは、二つの異なる地点より採取したリュウグウ粒子に含まれるアミノ酸の濃度をそれぞれについて求めました。炭酸塩を多く粒子には、アミノ酸ジメチルグリシンが多く含まれ、他方の粒子にはアミノ酸ジメチルグリシンが検出されませんでした。この結果は、太陽系初期の小惑星でアミノ酸が形成され、この時に水が重要な役割を果たしたことが明らかにしました。
これらの研究成果は3月17日、Nature Communications 誌にオンライン掲載されました。
詳細は 岡山大学がプレスリリースした記事 をご覧ください。
論文情報
論 文 名: Insights into the formation and evolution of extraterrestrial amino acids from the asteroid Ryugu
掲 載 紙: Nature Communications
著 者: Christian Potiszil, Tsutomu Ota, Masahiro Yamanaka, Chie Sakaguchi, Katsura Kobayashi, Ryoji Tanaka, Tak Kunihiro, Hiroshi Kitagawa, Masanao Abe, Akiko Miyazaki, Aiko Nakato, Satoru Nakazawa, Masahiro Nishimura, Tatsuaki Okada, Takanao Saiki, Satoshi Tanaka, Fuyuto Terui, Yuichi Tsuda, Tomohiro Usui, Sei-ichiro Watanabe, Toru Yada, Kasumi Yogata, Makoto Yoshikawa and Eizo Nakamura
DOI: 10.1038/s41467-023-37107-6