[前] [次]

1    はじめに


当外部評価委員会は岡山大学固体地球研究センター (ISEI:Institute for Study of the Earth's Interior, Okayama University, 鳥取県三朝町) の研究活 動の評価を委嘱された. 我々は2000年1月12日から15日まで, 評価を行うために ISEIを訪問した. 委員会は1月12日午後に集合し, センター長からISEIについて の概要の説明を受けた. 1月13日には我々は全スタッフに面接し, また彼らの実 験室も見学した. 1月14日には面接と実験室見学の追加も行ったが, 大半の時間 はこの報告書の内容についての討論に費やされた.
ISEIは地球内部研究センターとして1985年に設立され, 1995年に改組されて固体 地球研究センターとなった. 改組前の1994年に N. Shimizu, R.N. Clayton, C.T. Prewittよりなる委員会が評価を行っている (C. Allegre は書面により参 加) . 従って, 我々の評価は過去5年間の活動に焦点を合わせたものである. 全体として我々はISEIにおける高い水準の活動に非常な感銘を受けた. しかし , まだ現状を変えたり改善したりすべき点がいくつかあると我々は考えている . この報告書は委員会メンバーが各自の機関へ帰ったあとに, 主として電子メー ルによる議論を経て作製された. ISEIは制度上は(1)基礎火山学, (2)基礎宇宙 化学, (3)地球進化学の3部門からなっている. しかしこの報告書では, 分かり やすくするために研究者たちを彼らが実際にやっていることに従ってグループ分 けした. 我々は, この評価と提言がISEIがさらに発展をとげるために役立つこと を希望する.